はじめに
本記事は、
- 企画担当者やマーケターの方
- 新規事業や新規商材を検討されている方
を想定読者にしております。
皆様は、企画した商品の見栄えを良くしたい、魅力が伝わる商品を作りたいですよね!?
パッケージデザインは売上を左右する重要な要素です。
しかし実際にはパッケージデザインがいいのに売れない、もしくはパッケージデザインがよくないけれど売れる商品もあります。
売れるパッケージデザインには、明確な理由があります。
今回は「売れるパッケージデザイン」とは何か、3つの評価ポイントを交えて解説します。
そもそも、パッケージデザインとは?
普段何気なく手に取る商品のパッケージ。どうしてその商品を手に取ったのか、改めて考えたことのある人は少ないかもしれません。
そもそも、パッケージデザインとは何でしょうか?
端的にいえば、商品の形状や包装に施されているデザインです。
しかし、世の中にあまたあるデザインの中から、消費者の手に取ってもらうデザインにする必要があります。
そのため、商品企画担当者やパッケージデザイン制作者は、変化する消費者の価値観に応じてマーケットにおける商品の位置付けを理解し、商品コンセプトを定めて総合的に企画・デザインしなければなりません。
パッケージデザインは、商品だけでなくマーケットの理解、ひいては時制を読み解く幅広い知識と技能が要求される、商業デザインなのです。
パッケージデザインの役割
パッケージデザインの役割をマーケティング発想でさらに紐解いてみましょう。
1つ目の役割は、商品コンセプトを的確に伝え、トライアル購入を喚起する役割です。
つまり、その商品が何なのか、欲するものであるかどうかが消費者に即座に伝わるようにしなければなりません。
2つ目の役割は、消費者との信頼関係を築くことです。
初めて目にする商品であれば、消費者の期待に応えられる商品であることをパッケージで伝えなくてはなりません。また、リピート購入の際には、消費者が再び見つけられるよう、パッケージデザインに記憶に残る手がかりを残す必要があるでしょう。
このような経緯を経て、消費者は商品ブランドやメーカーに信頼を置くようになります。つまり、パッケージデザインがブランド形成のための重要な要素となっているのです。
また、3つ目の役割として、いわゆるジャケ買い・パケ買いや、パッケージの体裁が重視されるギフト商品は、パッケージデザインが商品価値を作り出すとも言えます。
そのほかには、4つ目の役割として、時折SNS上で激辛商品やキャラクターを使った商品が話題にあがるように、パッケージデザインがメーカーと消費者をつなぐコミュニケーションツールとしての役割を果たすこともあります。
以上をまとめると、パッケージデザインの果たすべき役割は次の4つになります。
- コンセプトが的確に伝えられ、トライアル購入を喚起すること
- ブランド形成のための重要な要素となること
- 商品価値を創り出すこと
- コミュニケーションツールとなること
パッケージデザインを検討する際、方向性に悩まれる方が少なくないと思いますが、はじめにこれらの中で何を重視するかを考えると、方向性を決めやすくなると思います。
売れるパッケージデザインの考え方
さて、これまでパッケージデザインについて深掘りして解説しました。
それでは、本題の売れるパッケージデザインとは何でしょうか?
それは、商品の魅力を短時間で伝えられるパッケージ です。
消費者はパッケージデザインから商品を理解しますが、数多くの商品を一つ一つ観察してはくれません。
実際に消費者が店頭で商品を見る時間は1秒程度しかないと言われています。
その1秒間の中で、消費者に商品の魅力を伝えるには何が必要でしょうか?
答えは「見つけやすさ」「わかりやすさ」「好感が持てるか」です。
- 「見つけやすさ」とは、いかに店頭で目に入るか
- 「わかりやすさ」とは、商品特徴をどれだけ理解できるか
- 「好感が持てるか」とは、欲しいと思える商品(パッケージ)かどうか
これら3つの伝達スピードが速いほど、売れるパッケージになるといえます。逆に言えば、これら3つが売れるパッケージデザインの評価ポイントになるのです。
まとめ
- パッケージデザインとは
商品だけでなくマーケットの理解、ひいては時制を読み解く幅広い知識と技能が要求される、商業デザインの典型である。 - パッケージデザインの4つの役割とは
- コンセプトが的確に伝えられ、トライアル購入を喚起すること
- ブランド形成のための重要な要素となること
- 商品価値を創り出すこと
- コミュニケーションツールとなること
- 売れるパッケージデザインとは
商品の魅力を短時間で伝えられるパッケージである。そして、「見つけやすさ」「わかりやすさ」「好感が持てるか」の3つが評価ポイントである
ここまで、売れるパッケージデザインについて、3つの評価ポイントを交えて解説しました。
しかし、売れるパッケージデザインが理解できても、企画担当者であれば、デザイナーに的確に自分の想いを伝えられなければ意味がありません。それでは、どのような方法で発注すれば思い通りのデザインが上がってくるのでしょうか?
次回、「デザイン発注のコツ」について詳しくお話ししますので、ぜひお読みください。